テレビを見ていて、「地球温暖化」「環境」「エコ」「CO2」といった言葉を耳にしない日はないようにさえ思います。社会意識の高まっている中、2005年2月26日、温室効果ガス排出量削減の枠組みを取り決めた「京都議定書」が、遂に発効されました。
ところで、地球温暖化とはなぜ起こり、具体的にどのような影響があるのか? 「京都議定書」ではなにが定められたのか? きちんと答えることができますか?
政府や自治体が取り組むべき課題ではなく、私たちひとりひとりが日々取り組むべき問題であることを、再確認したいと思います。
そうですね。地球の気温を上昇させる要因が「温室効果ガス」であるという説は有力視され、中でも水蒸気についでもっとも影響が大きいのが二酸化炭素(CO2)であるといわれています。
■二酸化炭素はなぜ発生する?
世界の二酸化炭素排出量は1900年代後半から急上昇しており、その傾向は留まることを知りません。排出する温暖効果ガスのうち二酸化炭素がもたらす温暖化への直接的寄与度は、日本の場合で93.7%にも上っています。
二酸化炭素の発生原因としては、電気の使用、都市ガスの使用、ガソリンの使用があります。なかでも冷暖房や照明を稼動させる際の電気使用が、ガソリンの燃焼とともに大きな原因とされています。
■日本に義務付けられたCO2削減量
この二酸化炭素の日本における排出量を、「京都議定書」では2008年からの12年間で90年比6%の削減が義務付けられています。しかし基準となる90年から2002年まで、すでに7.6%上昇しているため、02年を基準にすると14%以上も削減しなければならないのです。
2100年までの地球環境の変化の予測
- 世界の平均気温が1.4〜5.8度上昇。氷河の融解などで海面は9〜88cm上昇
- 台風の巨大化や集中豪雨、熱波の増加、干ばつなど異常気象の拡大
- 熱帯性伝染病の発生地域の拡大、熱中症などの被害の拡大
- 穀物生産量の減少による食料価格の上昇